「ねえ、最近卵の値段が高くなっている気がするんだけど、何かあったのかな?」
「そうなんだよ。北海道千歳市の養鶏場で鳥インフルエンザが発生していて、大量の鶏が殺処分されているんだ。それが卵価格の上昇につながっているみたい。」
北海道千歳市でA型鳥インフルエンザウイルスが確認され、約31万羽の鶏が殺処分されることが発表されました。これは千歳市で3月28日(約53万羽)、4月3日(約39万羽)に続く3例目で、殺処分される採卵鶏は計約120万羽にも上ります。これは北海道内の飼育数(約526万羽)の2割以上を占めています。
卵価格の推移にも影響が出ており、ロシアによるウクライナ侵攻の影響でトウモロコシなどの飼料価格が高騰していることに加え、鳥インフルエンザの発生による殺処分で例年を大きく上回る水準で推移しています。ホクレン農業協同組合連合会によると、卸売価格の目安となるMサイズ1キロ当たりの平均価格は札幌で、3月が345円と昨年同月比で145円上昇。4月7日の価格は360円でさらに値上がりしています。
道の担当者は「鳥インフルエンザは今シーズン、道内だけではなく、全国の養鶏場で過去最悪のペースで発生している。ヒナが成長するには時間がかかり、供給量が戻らないと価格は簡単に下がらない」と話しています。
鳥インフルエンザが続発する中、卵価格への影響が懸念される今後の状況に注目が集まります。消費者としても、鳥インフルエンザの動向や価格変動に注意を払っておく必要がありそうです。