A: 最近、株を始めることを考えているんだけど、どうやって株価を判断すればいいんだろう?
B: 株価を判断するための指標には、いくつかあるんだよ。例えば、PER(株価収益率)という指標があるけど、それ以外にもPBR(株価純資産倍率)という指標もあるんだ。
A: PERは聞いたことがあるけど、PBRってどういうもの?
B: PERは収益面から株価水準を測る指標だけど、PBRは企業の資産価値から判断する指標だよ。純資産を株価で割って算出するんだ。
A: なるほど、それで、PBRが高いほど割高ってこと?
B: そうだね。一般的にPBRの値が高いほど割高、低いほど割安と判断されるよ。
投資をする上で、株価の水準がどの程度かを判断することは非常に重要です。その判断材料として、PER(株価収益率)のように収益面から株価水準を測る指標がありますが、ここではPBR(株価純資産倍率)について解説します。
PBRは企業の資産価値から判断する指標であり、現在の株価が割高か割安かを判断する投資指標の一つです。一般的にPBRの値が高いほど割高、低いほど割安と判断されます。
PBRの計算式は、株価を1株当たり純資産(BPS)で割ることです。純資産は、資本金、資本準備金、利益剰余金などを足したものであり、BPSは企業が解散した際の1株当たりの取り分を意味します。PBRが1倍の場合は、株価と解散価値が同じ水準となります。PBRは1倍が株価の底値の目安とされています。
PBRが1倍を下回れば、株価が解散価値よりも低い状態にあることになるため、さらに値下がりするリスクが相対的に小さい銘柄といえます。ただし、日本の上場企業は業種によって1倍を大きく下回るケースが目立ちます。特に成熟した業界ほどPBRが低い傾向があります。
東京証券取引所がまとめたプライム市場の主な業種別PBR(加重平均)を見ると、2023年3月末時点で医薬品が2・1倍、小売業が2・0倍、機械が1・5倍、化学が1・4倍に対し、鉄鋼が0・7倍、銀行業が0・5倍にとどまります。そのため、株価の割高・割安を判断する際には、同じ業種や過去の水準と比較する必要もあります。
東証は、2023年3月31日、PBRが1倍を下回る上場企業などに株価水準を引き上げるための具体策を開示・実行するように要請しました。一部の企業は既に自社株買いの拡大などPBRの上昇に向けた対策を打ち出しており、今後上場企業全体のPBRの水準が切り上がるか注目を集めそうです。
PBRは企業の資産価値から判断する指標であるため、PERと組み合わせて利用することが多いです。PERが高く、PBRが低い銘柄は、収益性が高いものの、資産価値が十分に評価されていない可能性があるため注意が必要です。また、PBRが高く、PERが低い銘柄は、資産価値が高いものの、将来の成長性が見込めない可能性があるため、こちらも注意が必要です。
投資にはリスクが伴いますが、PER、PBRなどの指標を理解し、株価の判断材料として活用することで、リスクをコントロールすることができます。今後の市場動向に注目しながら、自分に合った投資スタイルを見つけ、長期的な視点で投資を続けることが大切です。
PBRは、企業の資産価値から株価水準を判断する指標であり、PERと組み合わせて利用することが多いです。PBRが1倍を下回る銘柄は、株価が解散価値よりも低い状態にあるため、値下がりするリスクが比較的に小さい銘柄といえます。ただし、日本の上場企業は業種によって1倍を大きく下回るケースが目立ちます。特に成熟した業界ほどPBRが低い傾向があります。
東証は、PBRが1倍を下回る上場企業などに株価水準を引き上げるための具体策を要請しており、一部の企業は既に自社株買いの拡大などPBRの上昇に向けた対策を打ち出しています。今後、上場企業全体のPBRの水準が切り上がるか注目を集めそうです。
投資にはリスクが伴いますが、PER、PBRなどの指標を理解し、株価の判断材料として活用することで、リスクをコントロールすることができます。自分に合った投資スタイルを見つけ、長期的な視点で投資を続けることが大切です。