不買運動が収益直撃 テスラ決算にみるグローバルリスク

テスラが直面する“収益直撃”の衝撃──。
2025年1〜3月期の決算で、テスラの純利益は前年比で70%減少。マスクCEOの政治的発言に端を発する不買運動が欧米を中心に広がり、ブランドイメージの低下と中国EV勢との競争激化がダブルパンチとなっています。今回の決算は、グローバル企業が直面する新たな地政学リスクの象徴ともいえそうです。

🕒 決算発表スケジュール

  • 決算資料公開: 日本時間2025年4月23日(水)午前6時
  • 決算説明会(ライブ配信):日本時間2025年4月23日(水)午前6時30分​

決算資料および説明会のアーカイブは、テスラの公式IRサイトで確認できます。​

💰 主な業績ハイライト(前年同期比)

  • 売上高: 193億3,500万ドル(約2兆7,000億円)→ ▲9%減少
  • 純利益: 4億900万ドル(約578億円)→ ▲70%減少
  • 営業利益: ▲65%減少​

また、EV販売による収益は前年同期比で20%減少し、139億ドルとなりました。​これは、テスラが販売した規制クレジット(595百万ドル)を除けば、前年同期比で赤字となっていた可能性があります。​

⚠️ 減益の主因

  1. ブランドイメージの悪化: マスク氏の政治的な発言や行動が波紋を呼び、欧米を中心に「Tesla Takedown」と呼ばれる不買運動が拡大。​
  2. 競争激化: 中国のEVメーカー(BYDなど)との価格競争が激化し、テスラの販売戦略が価格面でも追い込まれています。​
  3. 地政学リスク: 米トランプ政権による関税強化が視野に入り、グローバル供給網にも不透明感が広がっています。​

📌 注目ポイント

  • 営業利益率の急低下 により、今後の設備投資や研究開発に制約が出る可能性があります。​
  • 販売回復と収益性改善 が急務となっています。​
  • 投資家は、今後の新モデル発売価格戦略AI自動運転事業の展望に注視しています。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

CFP®/1級ファイナンシャルプランニング技能士
公益社団法人 日本証券アナリスト協会認定
・プライマリー・プライベートバンカー
・資産形成コンサルタント
一般社団法人金融財政事情研究会認定
・NISA取引アドバイザー

目次