こんにちは、皆さん。今日は、日本における「赤ちゃんポスト」についてお話ししたいと思います。この取り組みは、育てられない赤ちゃんを匿名で預かるもので、熊本市の慈恵病院が全国で唯一運営しています。しかしながら、東京都でも設置の動きが始まっています。
先日、東京からの視察団が熊本市の慈恵病院を訪れました。医療法人モルゲンロート理事長の小暮裕之さんは、全国で2番目となる赤ちゃんポストの設置を模索し、東京都の小池知事に協力を求める要望書を提出しました。熊本市の赤ちゃんポストは、運用開始からまもなく16年目を迎えるということですが、この間に161人の赤ちゃんが預けられ、遠く海外や北海道からも訪れています。さらに、病院には全国から相談が寄せられ、年間で数千件に上ります。
しかし、公的支援がない中で、24時間対応するためには人的資源や資金面で大きな負担がかかります。また、「育児放棄の助長につながるのではないか」との否定的な意見も存在し、運用には大きな覚悟が必要です。
それにもかかわらず、なぜ小暮さんは第二の赤ちゃんポストを作ろうとするのでしょうか。彼は小児科医として、これまで年間3万人の親子と接し、虐待の悲惨な現状を目の当たりにしてきました。赤ちゃんポストが子どもたちの虐待を減らすことにつながると考えているからです。
赤ちゃんポストがいらない社会を望む一方で、その必要性を強く感じるのが宮津航一さん(19)です。彼は16年前に赤ちゃんポストに預けられた経験があります。東京で熊本と同じ働きかけが起こることを聞いて、彼はとてもうれしく感じています。
小暮さんは、「赤ちゃんポストを作ることがゴールではない」と話します。彼の考えでは、ただ自分たちだけでなく、他の病院や医師たちもチャレンジしやすい環境を作ることが目標です。それにより、より多くの命が救われることを願っています。
私の意見としては、赤ちゃんポストは、親が子どもを育てることができない状況にある時、最後の手段として赤ちゃんの命を救うための仕組みです。確かに、育児放棄の助長につながる懸念は理解できますが、現実的には虐待や命の危険にさらされる子どもたちを救うことが最優先だと考えます。
これから赤ちゃんポストが全国に広がるかどうかは分かりませんが、一つ確かなことは、赤ちゃんポストが存在することで、少なくとも一部の命が救われているという事実です。そのため、私は赤ちゃんポストの設置や運用を支持します。
もちろん、理想的な社会では、赤ちゃんポストが必要ないことが望ましいです。しかし、現実的にはまだ多くの子どもたちが虐待や育児放棄によって苦しんでいます。だからこそ、私たちは赤ちゃんポストを支持しつつ、同時に虐待の根本的な原因に取り組む必要があると考えます。
最後に、赤ちゃんポストが全国に広がることを願っています。そして、私たち一人ひとりが、子どもたちの命を守るためにできることを見つけ、行動に移すことが大切だと思います。それが、赤ちゃんポストがいらない社会に向けての一歩になるのではないでしょうか。